高等学校無償化制度の見直しについて
高等学校無償化が、「高等学校就学支援金制度」になって心配される第一は、まず同じクラスにいる生徒を、所得910万円以上の世帯の「授業料を払う生徒」と、910万円以下の「払わなくていい生徒」と、590万円以下の「就学給付金を受ける生徒」の「3階層」に区分することになるということだ。私は、特に所得の高い世帯の税率をあげて、教育の世界にこうした格差感は極力持ち込むべきではないと主張し、この見直しに反対してきた。
この弊害を防ぐために、どんな努力が必要と考えているか。私は、書類はすべて教育委員会と保護者との間で、郵送を使った直接手続きにし、生徒を経由しないようにすべきだと思うがどうか。(県立学校課長、以下同じ)
心配の第二は、所得910万円以下の世帯の生徒が、まちがいなく書類と課税証明書を、4月と7月の期限内に提出できるのかということだ。家庭に困難を抱えている生徒は少なくない。
学校だって、担任だって、ましてや教育委員会だって、どの子の家庭が910万円以上か以下かなどということは、分からない。直接の督促は、心症を傷つける恐れもあって、なかなか難しいのでは・・・(続きを読む→)