4月の改選後、5月の臨時県議会でも、初の定例会である6月定例県議会でも質問にたちました。
6月23日の予算特別委員会では、①コロナ感染対策と介護事業所 ②医療問題とマイナ保険証 ③県武道館の基本計画見直し ④県カーボンニュートラル戦略 ⑤薬用植物のブランド化 などについて取り上げました。
マイナンバーカードの問題。こんなにトラブルが県内でも広がっているのに、今回の質問で取り上げたのは私だけでした。私の質問に、知事政策局長が県内での別人にポイントを付与した事例などが県内での確認されていると答えました。県保険医協会の調査によれば、調査に回答した県内の医療機関171のうち、「オンライン資格確認システム」を導入していたのは160機関。うち、63.8%でトラブルが起きているとのことです。世論調査でも、来秋の保険証の廃止の「延期」「中止」を求める意見が73%に及びます(7/2.JNN)。
「国に対し、保険証の廃止の見直しを求めるべきではないか」との私の質問に、新田知事は「これで、デジタル社会の基軸となるマイナンバーカードの有用性が損なわれたとは考えていない」が、「マイナ保険証のメリットを最大限活かして
いくためにも、国に再発防止と国民の不安解消を働きかけていきたい」と答弁。なんでも、政府の立場の踏襲です。さらなる国民的運動が求められています。
今回は、県医労連のみなさんの頑張りと、6月12日の富山県への要望書提出に思い切って光をあてました。医労連の昨年秋の実態調査には、加盟する5医療機関の看護師881人が回答し、うち74%が「仕事にやりがいを感じる」と答えた一方で、「仕事を辞めたといつも
思う」「ときどき思う」があわせて79.9%にのぼるとのことでした。理由で一番多いのは「人員不足で仕事がきつい」、次に「賃金が安い」でした。改善が強く求められています。
厚生部長も「医療従事者の処遇改善につながる診療報酬改定を国に働きか
けていく」と答えました。6月24日議会最終日の本会議では、医労連の請願を受けて日本共産党が提案した「ケア労働者の勤務環境改善及び処遇改善を求める意見書」が、前回一致で採択されました。
今回の議会では、これまでのわが党の主張が前進につながった点もいくつかありました。まず、県武道館の基本設計見直しに関して、知事が設計・建設段階でのPFI導入の断念を表明したことです。
理由は、PFI手法では2027年度中の完成に間に合わないということですが、ともかく良かったです。引き続き、管理・運営への導入も行わないよう求めました。私は教育警務委員会の質問でも、新しい警察署の建設についても、従来の分離・分割方式で建設するよう求めました。私の次に質問にたった自民党の米原蕃議員が「言われたようにPFIは良くない。時間がかかりすぎる。地元の業者も参入できない」と発言したことも、重要な変化でした。手ごたえはバッチリです。
来年度の県立高校の募集定員決定に際して、募集定員82人を減らしながら、少人数学級を導入することで学級数を減らさないとしたことも歓迎しています。私は、昨年来、高校現場の先生たちの意見もうかがい、福井県の取り組みも紹介しながら「これ以上学級や学校を減らすのではなく、高校にも少人数学級の導入を」と提言してきました。昨年11月県議会の質問でも取り上げました。
ただ、今回の措置について、県教育委員会では「次回高校再編の結論がで
るまでの臨時的措置」との意見
もあるようです。県議会の自民党もその立場かも知れません。これも、今後の働きかけが重要です。
もう一つは、県産ブランド・シャクヤク「春の粧(よそおい)」の初出荷です。しかも、薬用養命酒の原料として採用されたとのことで、今後の安定的需要が見込めます。日本共産党議員団は、ずっと県産シャクヤクの生産拡大を後押しして
きました。私が2009年2月に厚生環境委員会で取り上げた時に、県は「薬の原材料はほとんどが中国産で、価格の上でもなかなか難しい課題」と答弁したものでした。また、指導の中心を担う県薬用植物指導センターについて、石井知事時代の県
行革推進委員会が2006年に「廃止」を提言した時にも、私はその役割の重要性を主張し、論戦に挑みました。取り組んできて良かったと思います。今回の厚生部長、農林水産部長の答弁も、それぞれ積極的なものだったと思います。
4月の県議選で、残念ながら日本共産党の議席は1つになりました。しかし、これからも津本前県議とも力をあわせ、多くの県民と連携しながら、県議選での公約実現にしっかり取り組んでいきたいと思います。