6月定例県議会が、6月11日から27日まで開かれました。私の一般質問は、6月19日でした。
質問項目は、①知事の政治姿勢、②能登半島地震からの復旧・復興、③戦後・被爆80年の記念事業、④公共交通の再構築計画、⑤気候危機対策、⑥医療、介護の報酬改定、などについて15問です。
10月の県知事選挙にむけて、新田知事の政治姿勢については、特に教育観と旧統一協会についてが焦点になり、マスコミにも大きく取り上げられました。
昨年10月に県教育委員に任命された県経済同友会代表幹事の牧田和樹氏が、昨年8月に欧州教育視察団の講話のなかで「貨幣経済での関係を教育界に当てはめると・・・」「子供という商品の価値を高め輩出するのが学校」「決して保護者のためではなく、国家繁栄のために教育があることを肝に銘じて欲しい」と述べたことを取り上げて、「すくなくとも教育委員としてはふさわしくない」と知事の見解を質した私の質問。新田知事は「経済人として商品を磨き上げるのは当然」「教育基本法のどこに違反するのか理解できない」と発言を全面的に擁護し、挙句の果てには「民間人で公職についている方を、議会で議員が名指しで批判するのは大変に不適切」などと逆切れ。もともと牧田氏は新田知事の後援会長だった方で、新田知事が教育委員会に「送り込んだ」(3/24北日本新聞)とされている人物です。ムキになって擁護する答弁になりました。
これには、マスコミ各局、各紙がいっせいに取り上げ、私にも「よく取り上げてくれた」「子供が商品なんてとんでもない」など、たくさんの激励のメールや電話をいただきました。安倍内閣の教育基本法改正以来、こうした新自由主義的な教育観と教育政策が推進されてきたとはいえ、これだけ露骨に表現する人は多くはありません。それだけ権力を持っている人であって、こうした人が教育委員でいること自体は大問題です。昨年10月の文部科学省の発表では、2022年の県内におけるいじめ、不登校の認知件数はここ10年を取ってみても最悪。そんな事態のなかで、「子どもは商品」などと言い放つ教育委員は、絶対にありえません!
「知事の政治姿勢」に関して、もう一つ取り上げたのは新田知事と旧統一協会との関係についてです。前回の知事選挙で、旧統一協会の大規模な支援を受けた知事。反省は述べるものの、頑なに「今後関係を断つ」との明言を避けてきた新田知事。今回は、立憲民主党の議員と私が改めてこの問題を取り上げました。案の定、今回の答弁もこれまでとまったく同じ繰り返しで「旧統一協会はコンプライアンス上問題がある組織」「コンプライアンス上問題がある組織とは付き合わない」「強い言葉を使うと宗教への抑圧となる」「県民を切り捨てるわけにはいかない」というもの。明らかに、旧統一協会を名指ししない「配慮」の姿勢です。このやり取りも、夕方のテレビで紹介されていたそうです。
質問では、能登半島地震からの復興・復旧に関して、支援制度の説明・周知の方法や、固定資産税の軽減措置延長、県内活断層の独自調査の検討など、前向きな答弁も少なからず得ることができました。
今議会では、一般質問のほかにも、6月10日と26日の教育警務委員会での質問でも頑張りました。特別支援学級の定員改善問題や、義務教育における就学援助の取り組みについては、準備段階で市町村議員さんにもいろいろ教えていただきました。感謝しています。左の写真は、地元の小学校に特別支援学級について視察に行った際のものです。子どもたちも声や、現場の先生たちの実態をもとに、これからも頑張ります!