10月27日、総選挙と同日投票がたたかわれた富山県知事選挙。「明るい富山県政をみんなでつくる会」が擁立し、日本共産党が推薦、社民党県連合が支持したひゃくづか怜さんが、85,115票(得票率18.71%)を獲得しました。当選は、自民・公明・立民・国民などが推薦した現職・新田八朗氏で、得票は36万9,908票でした。
敗れたとはいえ、ひゃくづかさんの得票は「みんなの会」が擁立した県知事候補の得票としては歴代2位。2000年の知事選で東山福治氏が獲得した88,409票に次ぐ得票となりました。
また、選挙前に地元新聞が大見出しで「県議会39対1」と書きましたが、得票の結果は「4.3対1」の結果になりました。県民の感覚と、県議会内の議席配分がいかにずれているのかが明らかだと思います。応援してくださった皆様のお陰であり、「みんなの会」に結集した諸団体のみなさまにも心から敬意を伝えたいと思います。
新田県政は、自民党主導の県政であるとともに、財界・大企業の論理を鮮明にしています。新田氏が「福祉を充実させるためには、稼がなくてはならない」「賃上げは必要だが、生産性向上とセットでなければ構造的賃上げにならない」「民間企業の経営者としての経験をいかした県政運営を」と発言してきたように、経済効率主義に貫かれた県政と言ってもいいと思います。
新田知事が教育委員会に送り込んだ人物が「子どもは商品」「学校は保護者のためにあるのではなく、国家のためにあるということを肝に銘じて欲しい」と教師たちに向かって講話し、知事がその発言を全面的に擁護するという私との論戦もありました。
これに対して34歳ながらひゃくづかさんは、真っ向勝負に挑戦したと言っていいと思います。自らの生い立ち、看護師として先輩看護師の自死を含めて多くの命と向き合ってきたことや、障害を持って生まれてきた5歳の長男の子育てのことなどを語りながら、命と暮らし・福祉を何より大切にする県政の実現を訴え抜きました。
「みんなの会」に結集した諸団体の力も貴重でした。日頃、最低賃金の大幅引き上げ、35人学級の実現、子どもの医療費無料化、学校給食の無償化、住宅リフォーム助成制度・・・などなど県民要求の実現のために運動を展開してきたみなさんの力を結集することができた貴重な取り組みだったと思います。
前回の知事選挙で川渕映子さんを候補者としてたたかった財産をいかして、社民党県連合の支持表明や、前回の「いのちの会」有志の応援も力になりました。
新田県政の2期目は、こうして日本共産党を除く「オール与党体制」に逆戻りすることになりましたが、今回のたたかいを財産にしてこれからもしっかり頑張っていくことができると思います。ご支援いただいたみなさんに感謝を伝えながら、今後も力になっていただきますよう、お願いいたします!